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​創業期

当社創業者、小野亀二郎(初代)は大分県宇佐郡津房村(現:安心院町)に生まれ、16才で故郷をあとに、石工として鉄道工事を専門にしながら白河に至りました。明治30年、当時の建設業界の重鎮大島要蔵氏(福島商議所会頭 現在の福島商工会議所)の子分亀山春吉氏の媒酌により結婚。明治36年に小野組を創業しました。

​当時は、主な工事としては、白河中学校(現 県立白河高等学校)、白河警察署、白河税務署、白河裁判所や、郡山に建設業者が少なかったことから、国鉄郡山工機部の仕事を手掛けていました。

国鉄 郡山工機部.jpg

国鉄 郡山工機部 大正14年

田町大橋架替工事.jpg

田町大橋架替工事 昭和6年

白河裁判所 完成写真.jpg

白河裁判所新築工事 昭和9年

当時の小野亀二郎(初代)の仕事への姿勢を表す話として、

大島要蔵氏があるとき、子分の千田耕造さんを呼び出し

「今度の仕事で小野はだいぶ損を出したとか、多分夜逃げをしたと思うがお前見てこい。」

と命じた。千田さんが小野家の門口に立つと障子が明るく、中から

「たんとんとん、たんとんとん」

と、音がする。穴からそうっと覗くと、お袋は、藁を叩き、親父は明日履く草鞋を編んでいた。

「小野お前夜逃げをしなかったのか」

「夜逃げをしたって借金が無くなるわけではありません。みんなに話をしたら待って下さるとのこと、働いて返しますよ。」

小野亀二郎(初代)の人間性に打たれた千田さんは兄弟分の盃を交わした程です。

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